結晶内部で発生する衝撃波

 

固体材料内部にフェムト秒レーザーを集光照射すると、 焦点中心の急激な温度上昇により衝撃波が発生します。

図は透明材料内部で発生する衝撃波をシミュレーション したものです。この衝撃波は材料の構造によって様々な 形状に変化し、それによってある方向性を持った構造変化を 引き起こすと考えられています。

当研究室では新たな 時間分解偏光顕微鏡観察手法を考案し、衝撃波を観察・ 解析することで結晶内部の構造変化のメカニズム解析を 行っています。

この研究により構造変化を人為的に 制御することが可能となり、材料加工や特性の向上などに 大きく貢献できると期待しています。

crystal

 

この結果は、もともと1つのビームであるポンプ光とプローブ光の間に光路差 (=ポンプ光とプローブ光が材料内部に到達する時刻の差) を生じさせて誘起構造の経時変化をピコ秒オーダーで解析することで得られました。

ポンプ光 : 構造変化誘起のための強力な光
プローブ光 : 観測のための微弱な光

 

 

レーザー照射後のシリカガラス内における構造変化の時間分解観測

 

 

 

ポンププローブ法による応力ダイナミックス観測(ガラス)

 

 

 

ポンププローブ法による応力ダイナミックス観測(結晶)